ベリンガー MS-101 日本でも販売決定 予約開始
海外では発売されていたRoland SH-101クローン「ベリンガー MS-101」遂に日本でも発売が決まりました。発売日は7/31です。しかもオリジナルではオプションだったグリップとショルダーも付いています!そしてカラーは赤と青です。オリジナルは赤、青、グレーの三種類でしたがあえて地味なグレーは出さず赤と青です!
生まれ変わったベリンガー
最近のベリンガーは飛ぶ鳥を落とす勢いでシンセサイザーを発売しておりどれも本当に素晴らしいクオリティです。一昔前のベリンガーといえば安かろう悪かろうというイメージでしたが今はもう違います。Mini Moogクローンの「MODEL D」の音は誰もが認めるほどの音の良さ、Mini Moogそっくりのベースで世間をあっと言わせました。
クローンだけでなくBEHRINGERオリジナルシンセの「NEUTRON」も信じられないほどの低価格で素晴らしく自由度の高い音作りができる素晴らしいシンセです。あまりにも良さそうだったのでつい買ってしまいました。で、ゴリゴリ作曲に使ってます。
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そんなベリンガーからの「MS-101」もう悪いわけがありません。期待に応えてくれるのは間違いないです。もはや信頼のベリンガーですね。10年前まではベリンガーがこんなにナイスなシンセを出すなんて考えもしませんでしたから。
オリジナル ローランド SH-101
名機と言われ高値で取引されるオリジナルのローランド SH-101ですがどのようなシンセだったのかおさらいしてみましょう。
1982年ローランドから発売されたショルダーモノシンセサイザー「SH-101」発売当初、時代はデジタルポリフォニックシンセに流行が移行しつつあり単音しか出ないモノフォニックアナログシンセはRolandが思っていたようにヒットしませんでした。
そして1986年に生産終了となります・・。皮肉にものちに評価されるTR-808、TB-303も同じような運命で発売直後は全くヒットせず生産終了となります。誰もがその存在を忘れ中古市場では安価にたたき売られていたようです。
そして時は流れ90年代初頭、デトロイトの黒人達が安価で売られていたTR-808、TR-909、TB-303そして「SH-101」を購入し、ダンストラックを作成し始めます。これが「デトロイトテクノ」の始まりです。その後ハウスとテクノの人気爆発とシーンの拡大によりこれらの機材の人気は急上昇し高値で取引されるようになりました。
「SH-101」は初期のダンスミュージックのトラックでかなりの頻度で使用されています。シンプルなモノフォニックシンセサイザーですがそれが逆に直感的に音を作れるという事で重宝されました。
ベースはもちろん高音のリード、SEまで存在感ある音色が人気だったようです。もちろん今でも人気で多くのトラックで聞くことができます。
「BEHRINGER MS-101」の特徴
単なるクローンではない
ベリンガーより発売された「BEHRINGER MS-101」はオリジナルの「Roland SH-101」とどう違うか?もちろん単なる完全クローン機ではありません。現代風にアレンジされ新機能も追加されています。
では、音を聞いてみましょうか・・すごいな。。これ39500円(税抜き)なんだぜ。Rolandもっと早く素直に復刻しとけば・・
MS-101 特長
- 3340アナログオシレーター搭載モノフォニック・シンセサイザー
- 32鍵セミウェイトフルサイズ鍵盤を採用
- VCO、VCF、VCAを使用したアナログ信号回路設計により伝説的なサウンドを再現。
- ノコギリ波、三角形、矩形波/ PWMとオクターブ 分割したスクエアサブオシレーターを搭載
- VCFはADSR、LFO、キーボード・トラックとベンダーコントローラで変調可能
- 6つのFM音源によりクリエイティブなVCF変調とフィルターエフェクトを実現
- ADSRエンベロープジェネレータ
- 64のシーケンスを組むことが可能な32ステップシーケンサー
- 幅広いパターンをクリエイト可能なアルペジエーター
- 取り付け可能なハンドグリップは、ピッチベンドホイールとピッチモジュレーショントリガー付き
- ギターストラップを付属し自由なステージングを実現
- 取り付け可能なハンドグリップのVCO、VCFとピッチモジュレーションホイールに割り当てベンダー
- パルス波は、LFO、エンベロープ、手動にて調節可能
- スライダーとスイッチやノブを合わせて57個の操作子ですべてのパラメータへのダイレクトかつリアルタイムアクセスが可能
- 外部音源処理用に外部オーディオ入力も搭載
- キーボード/シーケンサーに接続するための総合的なUSB / MIDIインプリメンテーション
- ㈱エレクトリ取扱の正規輸入品に限り3年間のメーカー保証プログラム対象(*製品登録ページリンクはこちら)
- 英国で設計およびエンジニアリング
「BEHRINGER MS-101」「Roland SH-101」 機能比較
オシレーター部
オリジナルのICはカーチスのCEM3340です。Prophet 5のオシレータICと同じですね。「BEHRINGER MS-101」はCEM3340の互換ICで回路は同じという事は出音も同じはず。「NEUTRON」でも使用されていますがベリンガー傘下のクールオーディオという会社が互換ICを製造しているようです。
あと、オシレータ波形にオリジナルSH-101には無かった三角波が追加されています。
FM変調ツマミが追加
これは素晴らしいですね。VCF にFM変調がツマミとアマウント量を調整できるツマミが付いています。これで音作りの幅が大幅に広がりますね。
外部オーディオ入力
オリジナルには無かった外部の音を入力できる機能が追加されています。外部の入力音をMS-101で加工できるのですが色んな使い方が出来そうです。
USB / MIDI
オリジナルではMIDIも無しで改造も不可だったのですが「MS-101」ではUSB接続でMIDIがデータ送受信できる機能が追加されています。これはクローン機では必須の追加機能ですよね。
64音色メモリー可能
8パターン× 8バンクで計64音色のメモリーが可能です。あるのと無いのでは大違い。ありがとうベリンガー。何気にコンパクトなモノアナログシンセで鍵盤、シーケンサー付きのシンセってなかなか無いのでは?
まとめ
BEHRINGER MS-101、記事書いてて欲しくなりました。アナログでメモリもできて鍵盤も付いてるそしてあの特徴的なシーケンサーも。
しかもこの値段かよ!反則やん。
今の時代あれもこれも出来すぎてなんだかつまんないとふと思う時があります。BEHRINGER MS-101とリズムマシンだけで曲を作ってデトロイト魂を体験したい。
そんな衝動に駆られました。だってあれだけの名曲の数々は極限までシンプルな機材で造られたわけですから。
BEHRINGER MS-101とリズムマシンだけで十分じゃないですか?