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【韓国徴用工問題】「フッ化ポリイミド」「レジスト」「エッチングガス」とは?なぜ日本でしか作れない?【半導体材料輸出規制】

韓国へのフッ化ポリイミドやレジストとエッチングガスの計3品目輸出規制

日本政府は韓国へのフッ化ポリイミドやレジストとエッチングガスの計3品目の輸出規制を7月4日から強化と発表いたしました。

半導体、ディスプレイ製造に欠かせないと言われている「フッ化ポリイミド」「レジスト」「エッチングガス」とはどのようなモノなのか説明していたいと思います。

そして「フッ化素ポリイミド」「レジスト」「エッチングガス」は日本が世界で7,8割のシェアを持っています。なぜ日本で高いシェアを持っているのかも解説したいとおもいます。

韓国輸出規制フッ化水素 とは?

スマホや有機ELディスプレー基盤、光電気混載回路向けの基盤の材料として使われています。基盤の材料となるわけですから当然無ければディスプレイや半導体基盤が製造できない非常に重要な材料です。

フッ素化ポリイミド 製造メーカー

日本では住友、ダイキンなどが製造しているようです。以下の写真のようなフィルム状の物質で高耐熱性・高絶縁性・高強度プラスチックとして航空分野、エレクトロニクス分野、光学材料分野、など多用途へ使用されています。

http://www.daikin.co.jp/chm/products/fine/webmaga/201607.html

レジスト(感光材)、エッチングガス(高純度フッ化水素)とは?

レジスト

レジストとは物理的、化学的処理に対する保護膜、及びその形成に使用される物質のことを指します。

半導体を製造する際に使用するレジストにはいくつかの種類があり今回の韓国輸出規制対象となったレジストは「フォトレジスト」(極端紫外線レジスト)と呼ばれるもので5nmなどの超微細化プロセス半導体の製造に使用するレジストです。

フォトレジスト

シリコンウェーハの上に回路パターンを転写して半導体の回路を作成しますがその工程の際に感光剤と言われるレジストが使用されます。レジストにある波長の光が当たると反応し硬化します。硬化した部分以外を後述するエッジングガスで洗浄し残った部分が回路となります。エッジングガスも今回の韓国輸出規制対象となっています。

ソルダーレジスト

基盤の緑色の部分見たことありますよね?この部分がレジストです。レジストは余分なハンダが付着することを防いだり湿気や空気中のゴミから基盤や回路を守る役割もあります。

レジスト製造メーカー

日本ではJSR、東京応化工業、信越化学工業、住友化学、富士フイルムなどが長年に渡って研究・開発、製造しており分析技術やノウハウを活用し、高品質な製品を安定的に供給しています。

エッチングガス (高純度フッ化水素)

高純度フッ化水素とも言い、半導体・太陽電池製造におけるシリコン基板の洗浄に使用されます。近年ますます半導体は微細化しそれに伴い基盤洗浄工程で必要となるエッジングガスも高純度のものが必要とされています。

最先端半導体製造には99.999%(ファイブナイン)が必要

今回規制対象となる高純度フッ化水素は純度99.999%(ファイブナイン)と呼ばれる高純度のフッ化水素です。高純度フッ化水素は中国、韓国でも製造されていますが安定供給できる純度は99.9%(スリーナイン)、99.99%(フォーナイン)までで最先端半導体製造に必要な99.999%(ファイブナイン)の高純度フッ化水素はほぼ日本のみで製造されています。

エッチングガス (高純度フッ化水素) 製造メーカー

日本では森田科学工場やステラケミファ、ダイキンで製造しておりほぼこの3社で市場を独占しているようです。

高純度フッ化水素は蛍石が原料

高純度フッ化水素の原料は意外にも蛍石という鉱石です。フッ素は鉱物の一種「蛍石」に含まれており露天掘りで採掘された蛍石を微粉砕し、硫酸と反応させることでフッ化水素酸と石膏を取り出しています。

高純度の蛍石産出国は中国

不純物が少なく含有量の多い蛍石は主に中国から採掘されています。中国で蛍石が採掘できるので中国でも高純度フッ化水素作れるのでは?と思いますがまだ中国では蛍石から高純度のフッ化水素が製造できる技術はなく日本の企業が蛍石を輸入して高純度のフッ化水素が製造されています。

低品質のフッ化水素を使用すると不良品の率が大きく上がり半導体の質も大きく下がってしまうという事です。

ロシア産フッ化水素は半導体生産に使用できる?

韓国への輸出規制品目としてフッ化水素が規制対象となったことで韓国では今まで通り日本産の高純度なフッ化水素を使用する事が難しくなりました。そこへロシアが「フッ化水素を供給するとの意向を韓国側にこのほど伝えてきた」という事です。韓国にしてみれば渡りに船というところですが果たしてロシア産のフッ化水素は日本産のフッ化水素と置き換えて今まで通り半導体生産に使用できるかといえば難しそうです。

というのも日本が製造しているフッ化水素は高純度で99,999%のファイブナインと言われています。ロシア産にこれほどの純度の高いフッ化水素が製造できる技術があるかは疑問です。ロシアもフッ化水素は製造してますが半導体製造に用いられる程の高純度ではないと考えられます。もし、それに近い純度のフッ化水素を製造できたとしても半導体製造装置との相性もあるので合わせ込みに数カ月の時間がかかるではないかと考えられます。

半導体材料3品目規制 7月4日から輸出規制第1弾を発動

日本政府はこれら「フッ化ポリイミド」「レジスト」「エッチングガス」半導体材料3品目を7/4から契約ごとに審査・許可する方法に切り替えると発表しました。また、今後輸出管理上の国別カテゴリーにおいて、手続き簡素化の対象となる「ホワイト国」である韓国を対象から外す実施する方針。

これまで対象となる半導体材/料3品目は韓国からの輸入に対し簡略化する優遇措置が採用されていましたが7/4以降は契約ごとに審査されることとなります。

審査・許可には最長90日かかるとされておりますが1日付の読売新聞では日本政府は輸入を許可しない方針と伝えています。現在韓国半導体企業のこれら半導体材料の在庫は1か月程度と伝えられており、日本政府が輸入に対して許可を出したとしてもその前に備蓄在庫が尽きてしまい製造が停止するという事態にも想定されます。

さらにDRAM、NAND型フラッシュメモリーも照準に

当初、日本が規制していたのは次世代半導体製造に使用するEUV(極端紫外線)工程用のフォトレジストだけでしたがホワイト国除外が決まってから韓国が主力とするDRAM、NAND型フラッシュメモリー用光源用マスク装備と基板を規制する態勢です。これにより半導体生産に関連する規制はさらに広まり韓国メーカの半導体生産体制に大きく影響が出そうです。

まとめ

徴用工問題でニュースでも見ることが多い「フッ素化ポリイミド」「レジスト」「エッチングガス」ですが半導体、ディスプレイの製造には欠かせない物質だという事がわかりました。今や日本はかつてのように半導体、ディスプレイ製造では韓国、中国に大きく引き離されていますが半導体素材、半導体製造装置については長年培ってきた技術、ノウハウがありまだ他国と比べ技術的優位に立っています。この強みを生かして日本も他国がマネできない製品を作ってもらいたいです。

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